2015年12月8日、日本経済新聞社のWEBニュースが、世界第2位のコーヒー企業ヤコブ・ダウ・エグバーツ(オランダ)を傘下に持つ投資ファンドのJABホールディング(ルクセンブルク、ドイツ資本)が、12月7日、同3位の米キューリグ・グリーン・マウンテンを買収したというニュースを報じています。
キューリグ・グリーン・マウンテン社の大株主、コカコーラ社も買収を歓迎しているとのことです。
この買収によって、JABホールディング系コーヒー企業の世界シェアが20%となったということで、22%の世界シェアを誇るトップ企業のネスレ(スイス)との差が縮まったと報じられています。
ちなみに、キューリグ・グリーン・マウンテン社は、カプセルコーヒーのK-カップで急成長したコーヒー企業です。
日本でもキューリグのK-カップが販売されていて、アマゾンなどで購入できます。
キューリグ・グリーン・マウンテン社の買収が、高級ブランドからマスマーケットをターゲットとするコーヒー企業までを所有するコーヒー事業を前進させてくれると、JABホールディングのチェアマンは語っています。
キューリグ・グリーン・マウンテン社がJABホールディングのコーヒーグループに入ることで、キューリング製シングルサーブマシーンに新しい未来が開けるのかもしれません。
ヒーツコーヒー、カリブーコーヒー、スタンプタウンコーヒー、インテリジェンシアコーヒーと、立て続けに話題を提供してくれているJABホールディングは、ドイツの億万長者ライマン一族が株式の95%を所有している投資会社です。
JABホールディングの主な投資先は高級ブランド中心とのことですから、もし、年老いた珈琲豆焙煎屋が営んでいるコーヒー豆自家焙煎店がブランド力のある有名な日本のコーヒー屋だったなら、高値で購入してもらえるかもしれないわけですが、どのように考えてもJABホールディングの投資先の選択肢に日本のコーヒーブランドは入っていないような気がします。
日本のコーヒー消費市場は、今のところコーヒーブランドが闊歩する一歩手前のコーヒー消費市場だと思っています。
日本のコーヒー消費市場は、「営業力が闊歩している」コーヒー消費市場から「ブランドが闊歩する」コーヒー消費市場への転換期に差し掛かっているような気がしています。
日本のコーヒー消費市場が、「ブランドが闊歩する」コーヒー消費市場に転換したとJABホールディングが判断すれば、日本のコーヒーブランドも高値で媒介されるようになる可能性が高いと考えている年老いた珈琲豆焙煎屋の今日この頃です。
でも、零細生業パパママ規模のコーヒー豆自家焙煎店には、ほぼ関係の無い話ですが。