昨年(2014年)あたりから、アメリカで発信されているコーヒー関係のニュースサイトやブログを訪問すると、ローカルロースター(Local Roasters)やカントリーロースター(Country Roasters)という用語に出合うことが多くなっています。
最初、地元のコーヒー豆焙煎屋さんのことを、そのように表現しているのだろうと思っていたのですが、どうも間違っていたようで、今は、ローカルロースター(Local Roasters)もカントリーロースター(Country Roasters)も、コーヒー豆を自家焙煎する喫茶店を表現する用語だと理解することにしています。
アメリカのコーヒー業界第一の波が、大量生産・大量消費のコーヒー企業。
第二の波が、スターバックスに代表される、付加価値を追求する喫茶店チェーン。
第三の波が、アメリカ各地で活躍している中小のコーヒーロースター(orロースタリーカフェ)。
そして、幾つかの中小零細のコーヒー豆焙煎屋さんから焙煎コーヒー豆を仕入れる、マルチロースタータイプの喫茶店や飲食店の経営方法を第四の波だと解釈していたのですが、それにプラスして、自家焙煎の喫茶店や飲食店の増加も、アメリカコーヒー業界第四の波の特徴なのかもしれないと考えるようになっていました。
喫茶店ブームが最高潮に達していた1980年頃の日本で、コーヒーにこだわりを持つ喫茶店主たちが、密かなコーヒー豆自家焙煎ブームを作り出していました。
当時、発行されていた喫茶店や飲食店経営者向けの雑誌、「喫茶店経営」や「喫茶&スナック」でも、コーヒー豆の自家焙煎が頻繁に取り上げられていました。
コーヒー豆の自家焙煎を開始する喫茶店には、2つのタイプがあったのだと思います。
店主が満足できるコーヒーを提供するためにコーヒー豆を自家焙煎する喫茶店と、喫茶店の経営が上手く行かなくて、喫茶店に代わる商売として、あるいは、喫茶店にプラスする商売として、コーヒー豆の自家焙煎を開始する喫茶店の2つタイプです。
ちなみに、エカワ珈琲店(前身は「純喫茶コロナ」という屋号の喫茶店)は後者です。
前者も後者も、相当数のコーヒー豆自家焙煎店が、25年~35年を経過した現在(2015年)も生き残っています。
アメリカコーヒー業界第三の波は、日本の喫茶店(珈琲店)文化を参考にした部分が多いともいわれています。
そして、現在(2015年)、目立ち始めている、ローカルロースター(Local Roasters)やカントリーロースター(Country Roasters)は、
25年~35年前に登場した日本のコーヒー豆自家焙煎の喫茶店とよく似ています。
独立系の小規模喫茶店や地域の喫茶店チェーンが生き残っていくのには、コーヒー豆の自家焙煎は必須事項だと、これまでの経験から、エカワ珈琲店は考えています。
もしかしたら、アメリカでも、同じような状況なのかもしれません。
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