コーヒー産業が活況を呈しているアメリカでは、複数のロースター(コーヒー豆の焙煎屋)の焙煎コーヒー豆をメニューに載せているマルチロースターショップモデルの喫茶店が相当な勢いで増加しているようです。
バリスタのBilly Wilson さんの喫茶店チェーン
マルチロースターコーヒーショップの喫茶店で一番有名なのが、バリスタのBilly Wilson さんがポートランドで展開している小さな喫茶店チェーンです。
Billy Wilson さんの喫茶店チェーンは、スタンプタウンコーヒーを主たる取引先としているのですが、それ以外のポートランドの複数のロースター(焙煎屋)からも焙煎コーヒー豆を調達していて、メニューに載せているのだそうです。
そして、それが、お客さんの好評を得ているとのことです。
サンフランシスコのベイエリア地区では
サンフランシスコのベイエリアの喫茶店・レストランなどの大半は、ピーツ、フィルズ(Philz)、ブルーボトル、サイトグラス、フォーバレル、リチュアルなどの名前の知られているロースターの中の一つのロースターから焙煎コーヒー豆を仕入れています。
バックアップ体制の充実しているロースターとだけ取引を続けることで、その支援を受けられるのだとすれば、店のオーナーの負担が少なくなるかもしれません。
それにもかかわらず、ベイエリア地区では、マルチロースターショップを採用する店が増加しているとSPRUDGEが報じています。
紹介されている喫茶店は、Modern Coffee、Pinhole、Bica、Stanza Coffee Bar です。
マルチロースターショップ(Multi-Roaster-Shops)の今後
伝統的に、喫茶店は、一つのロースター(コーヒー豆の焙煎屋)から焙煎コーヒー豆を仕入れています。
パートナーを一つのロースターに限定することで、喫茶店もロースターも、どちらも利益を得ることができます。
また、ロースターがもたらしてくれる種々のサポートも、店にとっては魅力的です。
ロースターの的確なサポートによって喫茶店が繁盛すれば、その喫茶店はロースターからより多くの焙煎コーヒー豆を購入することになります。
それが、喫茶店やレストランとロースターの伝統的な関係のようです。
アメリカでは、現在のところ多くの喫茶店が、このビジネスモデルを採用して成功しています。
しかし、マルチロースターショップという新しい波が登場して、その波がお客さんに歓迎されているようです。(アメリカ全土で、マルチロースターショップの喫茶店が増加しています。)
マルチロースターショップの喫茶店ですが、取引先を一つのロースターに限定する場合と違って、マネージメント業務が相当に難しくて経営コストも増大するわけですが、お客さんが望んでいるのだとしたら、今後も、マルチロースターモデルの喫茶店が増加して行くのだと思います。