年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

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リタイアした団塊の世代は喫茶店チェーンへ、昔ながらの喫茶店には帰ってこなかった

10年前、定年退職をして年金生活をエンジョイする団塊世代が、新しい需要を生み出すかもしれないと、マスコミで話題になっている時期がありました。

団塊需要が発生すれば、長期衰退傾向にある喫茶店も復活するかもしれないという期待も存在していました。

しかし、団塊需要が発生することもなくて、喫茶店の長期衰退傾向も、そのまま続きました。

 

スターバックスコーヒーやこめだ珈琲店は、繁盛して店舗数を増やしていたのですが、独立系・個人経営の喫茶店は不振を極めていたわけです。

2010年代の中頃となって、アメリカのサードウェーブコーヒーの影響からか、コーヒーメニューを中心とする珈琲専門店タイプの喫茶店が、長い歴史を持つ店も含めて注目を集めつつあるようです。

 

1970年代、1980年代に大ブームを起こした珈琲専門店の需要を引っ張ったのが、団塊の世代です。

だから、珈琲専門店タイプの喫茶店で、団塊需要が発生するかもしれないと期待されたのですが、期待はずれになったわけです。

それが、2010年代の中頃になって、珈琲専門店タイプの喫茶店に、新しい需要が発生しているように見えます。

何故なのだろうと、考えてみました。

 

1970年代、1980年代から続いている珈琲専門店タイプの喫茶店だといっても、経営者が代替わりしていたり、代替わりしていなくても、現在まで営業を続けているわけですから、昔のままの商売をしているわけでは無いはずです。

変わり続けてきたから、現在も営業を続けているのだと思います。

www.ekawacoffee.work

 

1970年代・1980年代の珈琲専門店ブームを支えたのが、若いときの団塊の世代の人たちです。いつの時代でも、新しい需要を作り出すイノペーターとアーリーアダプターは若い世代だと思います。

だから、定年退職した団塊の世代が、昔ながらの喫茶店の救世主になることが無かったのだと年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。

 

アメリカのサードウェーブコーヒー現象の影響を受けた喫茶店に注目しているのは、若い人たちなのだと思います。

イノベーターとアーリーアダブターは市場の約15%を占める少数派ですから、それだけでは大きなブームにはなりまん。

 

市場の約35%を占めるアーリーマジョリティーと呼ばれている人たちに注目されて、初めて大きなブームを作ることができると年老いた珈琲豆焙煎屋は考えます。

かつての珈琲専門店ブームを体験している、60代中頃から70代前半の団塊の世代が、アーリーマジョリティーの役割を担えば、簡単に、新しい珈琲専門店タイプの喫茶店ブームが到来するかもしれませんが・・・。

 

追記/2020年5月25日

2020年に入って出現した新型コロナウィルスの影響で、外食産業は壊滅的な打撃を受けています。

もちろん、個人経営の喫茶店の来店客数も急減しています。個人経営の喫茶店を利用するお客さんの大半は、団塊の世代かそれ以上の年齢の人たちですから、若い人たちが利用するスターバックスコーヒーのような喫茶店よりも、お客さんの減少傾向が高いような気もします。

もちろん、団塊の世代が主たるお客さんである個人経営の喫茶店は、お客さんの大半が団塊の世代かそれ以上の年齢になっているわけですから、テイクアウトでコーヒーを売るのには無理があります。

現役を引退した年齢層の人たちがお客さんですから、コーヒーのデリバリーとも、ほぼ無縁です。(コーヒーのデリバリー=オフイスコーヒーサービスだと考えているので。)

ということで、年老いた珈琲豆焙煎屋ですが、団塊の世代とそれに連なる世代をターゲットとする喫茶店経営という夢とはサヨウナラすることにしました。