焙煎の程度、煎り具合を焙煎度と呼んでいて、焙煎コーヒー豆の焙煎度は、カップコーヒーの香味を決定する重要な要因の1つになっています。
コーヒー豆焙煎工程においては、コーヒー豆の組織は、ほとんど秒単位で変化しています。
コーヒー生豆の種類や特徴、また焙煎したコーヒー豆の使用方法(淹れ方)の違いによって、適切な焙煎度合(煎り具合)を設定する必要があると年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。
焙煎すると、酸味を強く感じるコーヒー生豆、苦味を強く感じるコーヒー生豆など、色々な性格のコーヒー生豆があります。この性格を上手く利用するのが、コーヒー豆焙煎の妙技だと思っています。
コーヒー生豆の焙煎を開始すると、初めは薄っすらとした黄色で、それが徐々に濃さを増していき、褐色、茶褐色、茶色、黒色とコーヒー豆の色が深みのある色へと変化して行きます。そして、この色の変化に並行して、香りと味も変化して行きます。
(※)下のリンク先ページの記事も、よろしければ読んで下さい。
カップコーヒーの香味は、生産国・生産地を含む栽培環境、コーヒー生豆の保存年数、焙煎の仕方、焙煎コーヒー豆の粉砕の仕方、コーヒーの淹れ方などに影響を受けています。
それらの影響要因の中で一番基礎的な要因は、コーヒー豆の焙煎だと年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。
そして、コーヒー豆の焙煎の大雑把な目安となるのが、焙煎コーヒー豆の焙煎度(煎り具合)です。
コーヒー業界では、焙煎コーヒー豆の色付き具合によって、大雑把に「浅煎り」・「中煎り」・「深煎り」の三段階に分類する方法や、細かく「ライトロースト」・「シナモンロースト」・「ミディアムロースト」・「ハイロースト」・「シティロースト」・「フルシティロースト」・「フレンチロースト」・「イタリアンロースト」の八段階に分類する方法が知られています。
上の写真は、1997年に発行された伊藤博さんの著書「珈琲を科学する(時事通信社)」から引用させて頂いた八段階に分類した焙煎度の写真です。
年老いた珈琲豆焙煎屋は、焙煎度合(煎り具合)を「中煎り」と「中深煎り」と「深煎り」に分類して自家焙煎コーヒー豆を小売販売していますが、コーヒー会社や他の自家焙煎店の焙煎度合(煎り具合)の分類とは相当に異なっていると思います。
ちなみに、年老いた珈琲豆焙煎屋の「深煎り」は、フルシティーローストまでが限度です。フレンチローストやイタリアンローストは、全く興味の沸かない未知の領域です。
(※)この記事は、キンドルでセルフ出版している電子書籍『コーヒー豆自家焙煎談義(
第1集)』の第1章「コーヒー豆の焙煎」に収録している記事のダイジェスト版です。
『コーヒ豆自家焙煎談義』は、シリーズ本です。2023年11月15日現在、第3集まで出版しています。詳細は、下のリンク先ページをご覧になって下さい。
なお、『コーヒー豆自家焙煎談義(第1集)』の第1章に収録している「コーヒー豆の焙煎」テキストは、珈琲ブログの有料記事として単品販売もしています。